お知らせ

2016年12月22日

キリ(桐)

お知らせ , 雑草知識

キリ

 

巨大な雑草 … と言いたいところですが、写真は キリ(桐)の幼木です。キリはゴマノハグサ科キリ属の落葉高木。他の樹木よりも生長が早く、 20 年ほどで高さ 8 ~ 15m、直径 40 ~ 60cm ほどの成木になります。樹皮は灰白色で皮目が多く、その材はとても軽くてやわらか。先のとがった広卵形の 20 ~ 30cm にもなる大きな葉が特徴的で、初夏には薄紫色の花を咲かせます。

 
原産は中国といわれていますが、日本でも宮崎県から大分県にかけての山地に自生しています。キリは日本国内で採れる木材としては最も軽く、湿気を通さず、割れや狂いも少ない特性があり、加工しやすいことで有名です。北海道南部から鹿児島に至る広い地域で古くから植栽され、良質の木材として重宝がられてきました。また、伝統的に神聖な木とみなされ、家紋や紋章の意匠にも取り入れられてきました。かつて日本では女の子が生まれるとこの木を植え、結婚する際には、そのキリで箪笥を作り嫁入り道具にするという風習もありました。

 

発生したキリを放置すると・・・
キリの種子には翼(よく)が付いており、風にのったり鳥が運んだり遠くまで広がっていきます。発芽率が高く生長が早いため、気がつかないうちに巨大化していることがあります。太陽光発電施設の場合、パネル下で育っている幼木に気付かず放置してしまうと、パネルを破損してしまう恐れがあるため、定期的な巡回で除去することが重要です。キリの巨大な葉はパネルに影をつくり、発電に影響するだけでなく、根を下ろすことが難しい環境の場合その巨木が突然倒伏する恐れもあるため、見つけ次第、取り除くことが重要です。