2017年01月05日
アカザ
アカザは、人の背丈ほどにもなり、多数の枝を出して茂る大型の一年草で、茎は太く硬く、切り取って乾かすと木のようになります。インドまたは中国原産といわれ、中国では仙人が杖にしたと言う言い伝えがあります。いわゆる「あかざの杖」というのがこれです。杖といえば、普通には樹木の幹や枝を用いますが、仙人の持つ杖がなぜ草であるアカザなのか・・・おそらく、アカザの茎は乾かすと木質化して硬くなり、太さも手頃で杖にもちょうどよい、というところからだと思われます。
葉は葉縁に浅い刻みのある菱形で、生長点に近いところの葉は赤紫色に色づきます。アカザの名前も、ここからつけられたようです。赤ではなく白く色づくものがあり、これをアカザに対しシロザといいます。分類学上は、このシロザの方が基本種となっていて、アカザはシロザの変種とされています。
茂ると厄介な雑草ですが、ホウレンソウ(アカザ科)の仲間ということからわかるように、昔から食用にされ、野菜として栽培されていたようです。このアカザは今では雑草ですが、戦時中や飢饉の時には食糧として重宝されたと言われています。
太陽光発電施設の場合、生えている状態で放置すると、そのまま立った状態で木質化する恐れがあります。必ず敷地から除去することをおすすめします。
参考文献:
木のメモ帳 あかざの杖は現在でも存在するか
http://www.geocities.jp/kinomemocho/kiasobi_akaza.html